「熊野古道を歩くのは、いつの季節がおすすめ?」とよく聞かれます。
気候的には、春と秋が一番歩きやすいです。
夏は?
ハッキリ言って避けた方がいいですね、やはりかなり暑いし湿度も高いので、暑さでバテます、その状態で山登り並みの熊野古道コースはかなりタフです。
冬は?
冬の時期は熊野古道・伊勢路をおすすめします。太平洋沿岸の道になりますので温暖です。
熊野古道の半日、一日コースは歩く事が出来ます⇒熊野古道初心者コース
冬に伊勢路以外の熊野古道は?
歩くことはできますが、かなり寒いです。
冬は日照時間が短くなりますので、夕方、早めに宿へ入れるようなコースやスケジュールを考えて歩いてください。
今回は、冬の時期の熊野古道について、服装、気候、持ち物について紹介します。
また実際に12月に「熊野古道・伊勢路 5泊6日」を歩きましたので、スケジュールや熊野古道のコースもご紹介します。
もくじ
冬の熊野古道の服装や気候について
気候について
熊野古道伊勢路の紀伊長島~熊野市の三重県東紀州地域は温暖な気候です。
特徴としては、多雨地域であり、特に夏場は激しい雨が降り、湿度も高い傾向があります。
冬の伊勢路は、温暖で降雪・積雪はほとんどない
雨が少なく、澄みわたる青空、人も少なく、虫や蛇が少ない。
冬の熊野古道のおすすめは伊勢路です!
10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
平均気温 (℃) |
18.1 | 13.2 | 8.3 | 6.2 | 6.5 | 9.6 |
最高気温 (℃) |
22.9 | 18.4 | 13.8 | 11.3 | 11.6 | 14.6 |
最低気温 (℃) |
13.8 | 8.3 | 3.3 | 1.3 | 1.6 | 4.4 |
相対湿度 (%) |
74 | 70 | 64 | 60 | 59 | 64 |
降水量 (mm) |
358.5 | 261.9 | 91.6 | 97 | 132.1 | 238.1 |
降雪量 (cm) |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
【関連記事】
⇒2月のオススメ熊野古道は?2月に絶対見るべきお祭りとは?
冬の熊野古道の服装や持ち物
動きやすく歩きやすい服装がベスト!
熊野古道伊勢路や熊野三山の周辺は標高100m~600m程度の低山で、気温は平野部とあまり変わりません。ですが、冬は冷えやすいので、防寒着は必ず持参ください。
服装 | 長袖シャツ、 防寒着(ウィンドブレーカーや時期によってはダウンジャケットなど) 長ズボン、 レインウエア(なければ雨がっぱ) 帽子、タオル、 |
靴 |
トレッキングシューズが一番おすすめです。 熊野古道は、山道だけではなくアスファルト道もあるので、重登山靴はアスファルトだと歩きにくいので、トレッキングシューズや軽登山靴のほうがおすすめです。
靴選びはこちらを参考に! |
バックパック |
日帰りの場合は、バックパック(15~20リットル) 泊りがけで何日間も歩く場合は、それに見合った装備が必要です。 宿泊施設が決まっていれば、何日分かを宅急便などで送ることも可能 ※雨用のリュックサックカバーもあった方がいい |
杖 |
普段から愛用しているものがあれば使った方がいいです。 もし、なくても支障はありません。木の杖であれば、各峠の登り口に置かれている場合があるので使うことが出来ます アップダウンがあるので、杖があった方が歩きやすく、疲れにくいです。 |
その他 | 水、食料、行動食、携帯電話、時計、タオル、常備薬、御朱印帳など |
※レインウェアは必需品です。
また、場合によっては折りたたみ傘もあった方がいい
実際に、冬の服装を考える場合、どこのどのメーカーがいいのか?どんな物を持っていったらいいのか・・・山用品のメーカーも多いので迷うところです。私の熊野古道歩きの体験、スペイン巡礼の体験を通して、おすすめをまとめました。ご活用ください!
こちら↓
熊野古道を歩く前の注意事項
標高も600メートル程度の峠があり、上り下りは結構あります。
人並みの体力を持っている人であれば、誰でも気軽に楽しむことができます。ですが、油断は禁物です!
その昔は、この道を越えられずに命を落とした人も多くいたのです。その証拠に、熊野古道・伊勢路のあちこちに行き倒れた人々の墓標があります。
また、熊野古道の苔むした石畳は美しいのですが、雨の後や湿っているととても滑りやすくなります。また、それほど道標や熊野古道の道しるべも多くありませんので、事前に地図を入手してしっかり準備をして、体調を整えて歩いて下さい。
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⇒熊野古道伊勢路の特徴とは
熊野古道・伊勢路5泊6日モデルコース
熊野古道伊勢路は、伊勢神宮から熊野本宮大社に繋がる道、再生の地と信仰されてきた熊野へ至る祈りの道。
今回は伊勢路の伊勢の国と紀伊の国の境をスタートに花の窟神社、産田神社を目指します。
1日目 (12/10 木曜日)
梅ヶ谷または紀伊長島→荷坂峠道→古里
2日目 (12/11 金曜日)
古里→素朴な海辺の町を歩く→始神峠道→JR相賀
3日目 (12/12 土曜日)
JRあいが→馬越峠&天狗倉山→JR尾鷲
4日目 (12/13 日曜日)
JR尾鷲→八鬼山越え→JR三木里
5日目 (12/14 月曜日)
JR三木里→飛鳥神社→甫母峠→JR二木島
6日目 (12/15 火曜日)
JR二木島→逢神坂峠→新鹿海岸→波田須→大吹峠→大泊海岸→松本峠(美しい石畳)→獅子岩→花の窟&産田神社
冬の熊野古道・伊勢路のお楽しみ
- 三重県のこのエリアは、新鮮なお魚が名物です。冬は特に伊勢エビやカキ、尾鷲市の魚の種類の豊富さにも驚きました。絶品料理を味わえます。
- 伊勢路コースにも温泉付きの宿泊施設があります。
- 海沿いの道なので、海がきれいで、峠を登り眺望を楽しみ、歩けます。
美味しい物を食べ、温泉に入り、歩いた疲れをいやし翌日の活力になっていきます。熊野古道は修行の道なのですが、毎日美味しい物三昧の旅になります。
冬の12月、1月、2月、3月にハイキングがしたい!歩きたい!という方にも「熊野古道・伊勢路」はオススメです。温暖なエリアなので暖かいですし、好きな距離を歩いて、あとは温泉&新鮮な海鮮三昧もいいですよね~
【おすすめ温泉宿】⇒四季活魚の宿 紀伊の松島
実際に伊勢路を歩いてみての感想
今回は12月10日~15日の6日間を歩きました。
熊野古道歩きとしては日帰りも多いので、長めかなと思いましたが、意外にも、伊勢神宮から那智大社、その後、高野山まで目指して歩いているという外人さんにも春に出会ったことがあります。
いにしえの人々にとっては歩くのが当然。山越え谷越えをして、熊野詣をされていたことでしょう・・・6日間なんて短いのかもしれません。
12月でしたが、南紀といわれるくらいなので、温かい気候、お天気にも恵まれとっても楽しい古道歩きになりました。
伊勢路とは・・・
伊勢神宮と熊野本宮大社を繋ぐ道
地図を見てもなかなか頭に入らず、どうやって歩いたらいいの~?!とそれまでは疑問に思っていて、一日だけ(松本峠や馬越峠)は歩いても、なかなか「熊野古道を連日歩く」という予定は立て切れなかったのです。
ですが、「いざ歩く!」と決めて進めていくと、な~んだ~と計画もスムーズでした。要はやる気、決意ですね。調べていくと、だんだん地理が理解できました。
ただ、伊勢路はひとつの市町村だけではなく、歩いて行くと市町村が変わっていきますので、情報収集で手間がかかりました。
このパンフレット兼地図はとても役に立ちました
↓↓↓
熊野古道 伊勢路は・・・
- 海岸沿いの道、もちろん峠越えはあるけれど、海も山も堪能でき、12月も温暖な気候で過ごしやすかった。
- 毎日美味しい海産物三昧でした。
- 出発地点も電車やバスでアクセスがいいので、毎日の距離を決めやすかった。
- 何より携帯電話の電波も入るから安心でした。
計画の時点では、伊勢神宮から歩こう!なんて思っていたのだけど、調べてみるとかなり長いとわかったので、今回はだいたい半分くらいの距離になる、伊勢の国と紀州の国の境の紀伊長島辺りからスタートすることにしました。
冬の熊野古道「伊勢路」のおすすめホテル
(1)楽天で探す
伊勢エビプランなど活魚が最高の美味しい宿。熊野古道へ送迎有!
詳細はこちら⇒四季活魚の宿 紀伊の松島
ビジネスホテルタイプで一人旅にも最適。オーシャンビューも嬉しい
詳細はこちら⇒ホテルなみ
(2)じゃらんで探す
こちらも参考に↓
情報収集に便利なサイト
⇒熊野古道の服装や持ち物は?靴選びは?初心者向け熊野古道のコースは?
・熊野古道伊勢路の地図入手できます
⇒くまどこ
・事前に問い合わせすると、パンフレットや地図などを送ってもらえますよ!
⇒新宮観光案内所
熊野古道・伊勢路歩きにおすすめ本
熊野古道の歩き旅の体験本です。地図が付いているので役立ちます。
伊勢神宮からの道のりがどんな感じなのかイメージしやすく、筆者の「珍道中」が綴られていて楽しい内容でありながら、細かい説明があるので「お伊勢参り」や「熊野古道」、「熊野」の情報収集できる。
一般のガイドブックには載っていない神社の紹介や「2泊3日や3泊4日のおすすめプラン」もあり、とても充実している一冊です。
熊野古道の詳細地図が載っていて、見所だけでなく、歴史的な背景が大変詳しく紹介されています。
伊勢路を何度も踏破した筆者ならではの視点で熊野古道・伊勢路および周辺の文化財や熊野古道に関わる多くの文化を紹介されています。ガイドブックとしてはもちろん、読み物としても大変面白い一冊です。
日本だけでなく、世界の宗教や聖地に精通された植島先生ならでは一冊です。熊野のことがとても詳しく書いてあります。
「熊野の神様はどこから来たのか?」
「なぜ多くの人が熊野詣をしたのか?何をしていたのか?」
「熊野は火山もないの温泉が豊富なわけ?」
様々な謎から熊野が持っている特殊性を紐解き、熊野の神さまについて、多くの文献調査と自らの足で歩いて知って感じたところを詳しくわかりやすく記載されています。使われいる写真も素晴らしくオススメの一冊です。
伊勢路以外の冬のおすすめ熊野古道
【那智エリア】
【熊野本宮大社】
冬のおすすめプランはこちら
最後に
冬の熊野古道の服装、気候、持ち物についてまとめてみました。
いかがでしたでしょうか?
実際に、12月に熊野古道・伊勢路を歩いたので参考になったら嬉しいです。熊野歩き5泊6日の様子も綴っています。是非、参考にされてください!
12月熊野古道・伊勢路の旅 5泊6日の第一日目の様子
・熊野古道について興味ある方にオススメはこちら
⇒熊野古道が世界遺産に登録された理由がすごかった
⇒修験道・神道・仏教を結ぶ「熊野古道」は世界遺産!3つの聖地は繋がっている!熊野が聖地である由縁とは?
⇒【世界遺産・熊野古道】パワースポットおすすめベスト6 ~熊野の神様がご縁を結んでくれた~
冬のおすすめはこちら↓
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